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シエスタスペインの昼食のあとの休み

スペイン語で昼寝を意味する「シエスタ」。語源は古代ローマの「6番目の時刻」です。昼に長く休む暮らしの時間と、「スペイン人はみな昼寝をする」という思い込みを、調査の数字から見直します。

スペイン語は古代ローマの時刻の呼び名から〜昼寝・うたた寝今も続いている

概要

シエスタは、スペイン語で昼寝のことです。昼の食事のあとに、しばらく休んだり眠ったりする習わしを指します。日本語の辞典は、スペインやイタリアなど、ラテン系の国の習わしとして説明しています。

スペインは、昼の休みが長いことで知られます。ただ、その休みの間に、だれもが眠っているわけではありません。今のスペインで毎日昼寝をする人は、調査では6人に1人ほどです。

歴史

「6番目の時刻」

語源は、ラテン語で「6番目の時刻」を意味する言葉です。古代ローマの人々は、昼の時間を4つに分けて呼んでいました。午前6〜9時が第1、9時〜正午が第3、正午〜午後3時が第6、午後3〜6時が第9の時刻です。第6の時刻は、日ざしがいちばん強い時間でもあります。

中世の教会や修道院では、この時間は昼の祈りの時間にあたりました。人々の昼食は、正午より前にとられていました。ここから、昼食のあとに休む習わしが生まれたと説明されています。

長い昼休み

南ヨーロッパや中南米の国々では、午後1時半ごろから4時半ごろまで、事務所や商店を閉めることが多くありました。百科事典は、近代化とともに、この習わしは都市部で減りつつあると書いています。

スペインでは、昼に長い休みをはさんで、夕方以降にまた働く時間の組み方が続いてきました。2016年の報道では、昼の休みは2時間に及ぶこともあり、仕事を終えるのはふつう20時か、それより遅いとされています。

眠りの風景

スペインの1日の中心は、昼の食事です。スペイン政府観光局によると、レストランが昼食を出すのは13時から16時ごろです。夕食は20時から23時30分ごろで、昼と夜の食事の間が長くあいています。

店の時間も、この流れに合わせてきました。観光局の案内では、商店は10時から21時まで通して開くのがふつうですが、とくに夏には、14時から17時ごろまで閉める店もあります。

この昼の時間に、昼寝をする人もいます。2009年の調査では、昼寝をする人の眠る時間は平均で1時間あまりで、3人に1人ほどは35分前後でした。

昼寝をする人の割合は、土地によっても違います。同じ調査で、毎日昼寝をする人は、南部のムルシアで21.2%といちばん多く、北部のバスクで12.2%といちばん少なくなりました。

今の暮らしの中で

スペインの病院付属の財団と、ベッドを作る会社の団体は、2009年に3,000人の大人に昼寝の調査をしました。答えは、「毎日する」が16.2%、「ときどきする」が22%、「週末だけ」が3.2%、「しない」が58.6%でした。1998年の調査では、昼に眠る人は23.8%だったと報じられています。

働く時間を見直す動きもあります。2016年、当時のラホイ首相は、仕事を18時に終えるよう企業に働きかけ、時刻を西ヨーロッパの隣国と同じにする案を示しました。英語圏の新聞は、これを「シエスタをやめさせる」と伝えました。

よくある誤解・豆知識

「スペイン人はみな昼寝をする」わけではありません。 上の調査では、半分を超える人が「昼寝はしない」と答えています。2014年には、スペイン国立統計局の担当者が、「3時間のシエスタなど存在しない」と話したと報じられました。

昼休みが長いことと、昼寝をすることは別です。 2016年の報道は、昼の休みがほかの国より長いのは確かでも、それで眠っているわけではない、と伝えています。

「シエスタをやめる」という話の多くは、時刻と働く時間の話です。 2016年の首相の案も、昼寝を禁じるものではなく、仕事を終える時刻と国の時刻を見直す案でした。

昼食のあとに休む習わしは、スペインだけのものではありません。 日本の農村にも、夏に昼食のあとで休む習わしがありました。期間は土地ごとに決まっていて、秋田県や和歌山県では、旧暦4月8日から8月1日の「八朔」までとされていました。

参考文献

最終更新:2026-10-19

このページは、世界の眠りの習わしを、歴史と文化として紹介するものです。睡眠や健康についての助言ではありません。眠りのことで困ったときは医師に相談してください。赤ちゃんの寝かせ方は、自治体や小児科の案内に従ってください。

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